最近、母親と娘がふたりで旅行をしている様子を目にします。「羨ましい〜なぁ〜」と思いながら見ていたのですが(私の母は病弱なため、旅行をしたことがありません)、「だったら、ぽんぽこと旅行してみる??」なんて考えはじめ、とうとう今回、思い切って想い出の街、ワルシャワに行くことにしました。

・ちょうどぽんぽこの幼稚園が2週間のお休みだったこと。
・オットは休日出勤が続き相手にしてもらえないストレスを解消したかったこと。
・ヨーロッパ生活が最後になるため、今のうちにポーランド人のお友達に会っておきたかったこと。
・・・などなどの理由で、即決しました。

オットのポーランド人スタッフ(マイケル)が週末にティヒに戻るということなので、ミュンヘン←→ワルシャワ間のフライトを同じにしてもらい、一緒に行くことにしました。
初めてのぽんぽことの二人旅(厳密には違うけど)!!大興奮の私でした。

出かけるまで、「ダディーがいないから、ママとずっと一緒だよ。空港に着いたら飛行機に乗るまで絶対にママから離れちゃダメだよ」と、何度も念を入れて彼女に話しました。なにしろチョロ助で、ちょっと目を離すとすぐに走ってどこかに行ってしまう習性があるので、数日前から注意・注意・注意。

さて出発!!と思い、左手にスーツケース、右手にぽんぽこを連れ、ゴロゴロと家の近くの駅まで歩きました。
すると不安気に私の顔を見るぽんぽこ、「ねぇ、ママぁ」。
おなかでも痛いのかと、ちょっとビックリし「どうしたの?」と、聞いてみると、
「だいじょうぶ?」と一言。
大笑いしてしまいました。いつもスーツケースを持つのはオットの役目だったので、私ひとりでスーツケースを持っていることに心配になったようでした。「あぁ、しっかりしなくっちゃ!」と思い直し、「ママは大丈夫だよ。ぽんぽこは大丈夫?」と聞いてみると、元気に「うん、だいじょうぶ」の返事。

空港までは電車で20分ほど。いよいよ出発だぁ!!


空港に到着、そして2年ぶりのワルシャワへ
さて、チェックインは??とカウンター探しから始まりました。普段はオットがチェックし、彼の後を追うばかりの私だったので、今回はすべて自分でやらなくてはいけません。
「そんなこと別にたいしたことないじゃん?」って世間の人に言われそうですが、チョロ助ぽんぽこと一緒で、しかも目の悪い私に、この作業は至難の技でした。出発する飛行機の表示板を見ようにも、しっかり見ようとすれば、ぽんぽこは消えちゃうし。だからと言ってチェックインカウンターに行かなくちゃいけないし、マイケルとどうやって会ったら良いかも見当がつかないし・・・。

かなりの時間を要したカウンター探し。
ぽんぽこに「こっちだよー、そっちじゃないって!あっ、違った、あっちだった。ごめん。でも、あれっ?どっち??」なんての繰り返しで、ようやくカウンターに到着。その頃、すでにぽんぽこは私に嫌気がさしたようで、ちょっとグズり子ちゃんに。

カウンターで並んでいると、どうも前にいる男性がマイケルの後姿に似ている。そのあたりをぽんぽこがウロウロしており、男性が「Hi、how are you??」と。あぁ、マイケルだったのかぁ。良かったぁ〜、会えて。
ボイテックはちゃんと3人席を並んで座れるよう確保しておいてくれていました。ありがとう。

すっかりぽんぽこのご機嫌も晴れ、マイケルの手を離しません。
ぽんぽこは、以前からボイテックが大好きなので、ずっと一緒に歩いていました。グズることもなく、イミグレーションを過ぎ、ゲートへ。
マイケルは仕事から解放され、2週間ぶりにティヒに戻るのがうれしくって仕方のない様子。「あぁ、忙しい2週間だった。少し家に戻って休みたいよ」と。『おいおい、うちのオットは休みなしで仕事してんだぞ。』と言いたくなりましたが、大事なオットのスタッフ。「そうだよねぇ、ゆっくり休みなよ。また来週から超多忙になるんだから。」
マイケルに、「ビールでも飲まない?」と誘われ、一緒に乾杯しました。ぽんぽこもいつもと違う雰囲気にうれしそう。
夕食の時間帯だったので、作ってきたおにぎりをぽんぽこに渡しましたが、あまり食べようとせず。
まっいっか。

しばらくゲートでマイケルと話しました。ときどきオットから仕事のことで、マイケルの携帯に電話があり、「今、ぽんぽこと一緒だよ」なんて話してて、ちょっと面白かった。
マイケルは28歳のエンジニア。
とっても頭が良く、優秀で、オットは彼頼り。ティヒで一緒に仕事をしていたのですが、どうしても彼の助けが必要・・・ということで、今回、ミュンヘンに新婚マイケルをオットが連れてきたのです。2週間に1度の週末、ティヒに帰ることを条件に。
ミュンヘンに来た頃、「どう?ここでの仕事は?何でも話していいよ」と言うと、「オフレコでお願い。ボス(オットのこと)にも言わないでね。実は、今ものすごいホームシックにかかってるよ。」と素直に私に告白。かわいいよね。
なので、ティヒに戻らない週末は、我が家に呼んでお寿司をご馳走し、一緒にお酒を飲み、泊まっていくのが通例になりました。私にとっては弟みたいに感じるマイケルちゃんです。

さて、いよいよ機内に。久しぶりに「ジンダブレ!(こんにちは)」とスチュワーデスさんに挨拶。ちょっとテレた。
ここで突然、ぽんぽこが「こわいよぉ」と半べそ。どうも「飛ぶ」のが怖いようなのです。「うそでしょー、飛ぶからおもしろいんじゃん、飛行機って。」
いつもいるダディーがいないことが、不安なのかしら・・・。
ずっと私と手をつないで離そうとしません。しかも離陸のとき、けっこう揺れたのも悪かった。泣きはしませんでしたが、怖くて窓を閉めたままでジッと黙り込むぽんぽこ。ヒョエー、どうした!!
やっと水平飛行になり、機内食が配られました。しかし食べたくても、ぽんぽこが私の右手を握ったまま離そうとしません。「じゃぁ、ママのベルトを握ってなさい」と言って、私の右手からベルトにシフト?。ようやく私も自由になり、機内食を食べることに(今日の夕食なので大事なのだ)。
驚いたのは、いつもは食べない機内食を、ぽんぽこは食べる・食べる・食べる。
チーズをパンにはさみ、ガツガツガツ。ハムやサラミも私の分まで食べました。
へぇ〜、成長したなぁ〜と感心・感心。

よっく食べたあとは、う○ちも快調のようで、しっかりと機内でやってくれました。
いまだにおむつちゃんのぽんぽこ。においが充満しないうちに、トイレへダッシュ。狭い機内トイレでの、おむつ替えは大変でした。

そうやって忙しくしているうちに、あっという間にワルシャワに着いちゃいました。もちろんぽんぽこの左手は、ずっと私のベルトを握ったまま。ヘンな子。
2年ぶりのワルシャワ。
ポーランドって、平坦な土地という意味だそうで、どこまでも続く地平線。
広いなぁ〜。




バルバラ&アレックスに再会
空港で、バルバラとアレックスに会うことになっていました。ワルシャワに住んでいたころ、お隣さんだったのです。偶然にもバルバラとは私と同じ年。アレックスはぽんぽこと3ヶ月違い・・・ということで、良いママ友達でした。とっても親切にしてもらったんです。
彼らに会うのは1年ぶり。
アレックスが大きくなっててビックリ。まぁお互いさまなんだけど。

バルバラにホテルまで送ってもらうことにしました。その間、「どうして我が家に泊まらないの?せっかくなんだから余計なお金を使わないで、うちに泊まってくれればいいのに」を連発。
でも子供たちの寝る時間帯も違うし、絶対に疲れそうだったので、ホテルに泊まることをなんとか了承してもらいました(が、あとになって、これが大正解となるのです・・・)。

ふたりの子供は大興奮。ホテルのベッドで暴れる・暴れる・大暴れ。ぽんぽこはベッドから落ちること2回。アレックスにどつかれて鼻をぶつけること数回。
それでもひさしぶりなので、泣くひまもなく遊んでいました。
私もバルバラといろんなことを話そうとするけれど、この子供たちの暴れに目を離すことができず、ほとんど無駄口は聞けませんでした。
まぁ、来たばかりだし、あと3日もあるのだから、のちのちゆっくりと・・・と思っていたのだが・・・。



たくさん遊ぶぞ!・・・と思ったのに
ワルシャワ滞在中、ずっと快晴でした。ミュンヘンほど暑過ぎず、良い時に来たなぁ〜と、ウキウキ・ワクワク。
アレックスもぽんぽこも、もうすぐ4歳。しかもふたりとも幼稚園に通っているし、お互いに仲良く遊べるとばかり思っていた私たち母親でした。
アレックスはとにかくおしゃべり。起きている間中、何かをしゃべっているので、私がバルバラと話すひまが全くありませんでした。アレックスの問いに、ひとつひとつ答えるバルバラは忙しそう。車の中でもどこでも、とにかくアレックスはしゃべりまくり、ぐずり、親子喧嘩が始まり・・・、そんな状態でした。ですので、すっかりぽんぽこも私もトーン・ダウン。その言い争いたるや、ものすっごいんです。

まず公園に連れてってもらいました。
大きな広い公園で、ボートに乗ることができ、おしゃれなレストランまでありました。
ポーランド人とは食事の時間帯が違うので、まずぽんぽこだけお昼をそのレストランで済ますことにしました。バルバラとアレックスはデザートを注文。ぽんぽこには普段は食べないパスタを。
ここでもぽんぽこは食べる・食べる・たっくさん食べる。
へぇー、いつもの旅行と全然違うので驚くばかり。旅行では、ほとんど食べようとしないぽんぽこで心配するのに。
成長したなぁ〜。

おなかもいっぱいになり、さてボートに。湖を1周してくれて(ちゃんと船頭さん?がいるんです)、子供たちはおおはしゃぎ。

この季節、何かの木の花の種というのか、たんぽぽのわたげのようなものが降っていて、まるで雪のよう。これが気持ち悪くて。それに小さい虫もあちこちに飛び交い、いつも顔のあたりを手で払わなければなりませんでした。

この公園のわきにペットショップがあるとかで、私とぽんぽこは早速お店の中へ。
もう店じまいの時間だったので、あまり多くのペットを見ることができなかったのですが、小さいうさぎや猫がいて、かっわいかったです。30分くらい見てたんじゃないかなー。ぽんぽこも動物好きなので、興味しんしんでした。

午後3時ごろ、暑さも厳しくなってきたので、バルバラ宅へ。
以前、住んでいたマンションに来るのは2年ぶり。ほとんど変わっていませんでした。
バルバラ宅内も、少し内装していましたが、相変わらずおしゃれなリビングにキッチン、バスでした。

ここから悲劇が始まるのです。
まず、アレックスがすべてのおもちゃをぽんぽこに貸せないんです。なにもかも取り上げてしまい、それをなんとかなだめようとバルバラが努力するのですが、ダメ。ぽんぽこも悲しくなったようで、でも私もどうしてやることもできず、ただただ「アレックス、Please」とお願いするだけ。
ちょっとでも、ぽんぽこが触ろうものなら、遠くから駆け寄ってきて、ドツく・・・。
危なくて全然目が離せませんでした。バルバラも、きちんとそのたびに叱ってくれるのですが、どうも状態は悪いほうへ、悪いほうへ。
最後、またアレックスがぽんぽこを押してきそうな気配があったので、サッと私はぽんぽこを抱き上げました。
すると彼女は私に向かって「ママ、ありがとう」と言ってしがみついてきたのです。
私もひさしぶりに会うアレックスだし、注意することもできずにいましたが、ぽんぽこはきっと守って欲しかったんでしょうね。

翌日、あまりのアレックスの暴れように、私もキレ、彼を叱り飛ばしました。ぽんぽこを叩こうとした手を、私が逆に叩いて押し戻したのです。
そうしたら、私にコップを投げつけてきました。その後、アレックスは、泣くは泣くはの大騒ぎ。バルバラもビックリして「どうしたの?」と部屋に入ってきました。
「ごめん、あまりにもひどかったから、アレックスを叱ったの」と私。
でもアレックスは私に叱られたことより、手を叩かれたことがショックだったようです。バルバラは子供を叩くことは絶対にしない人なので、アレックスは私の行動に驚いたのでしょう。
その数分後、またアレックスがぽんぽこをかなりの強さで押したので、私は日本語で「いいかげんにしなさい!」と怒鳴りつけました。もちろんアレックスにはわかっていません。

彼の暴れようにはついていけませんでした。その暴れに加え、一日中おしゃべりしつづけるアレックス。彼とバルバラとのやりとりが耳に残り、あまり気持ちのよい感じではありませんでした。親子の口喧嘩も日に5〜6回。そのたびに私とぽんぽこの気持ちは沈むばかり。



偶然の再会
この日の午後、レストランで食事をしたあと、目の前にある公園で子供たちを遊ばせていました。
その日は日曜日で、家族連れの人も多かったです。

ある男の子がアレックスと乗り物の遊具でモメていました。
私とぽんぽこは別の遊具で遊んでいたのですが、しばらくしてその男の子がお父さんと一緒に鉄棒で遊び始めました。別になんてことない光景なのですが・・・。そのうち滑り台で、男の子とぽんぽこが一緒に遊びだし、男の子のお母さんが近づいてきて、私に「どこから来たの?」と、さわやかな笑顔で聞いてきました。とても感じの良い印象を受け、「私たちは日本人で、2年前にワルシャワに住んでいたんです。今はミュンヘンに住んでいて、今回、ホリデーだったので遊びに来たの」と話しました。「あら、そうだったの」と彼女。

そう話してから、また別の遊具で遊び出した子供たちだったのですが、なんかその時に「このお母さんの笑顔、どっかで見たことがある。あれっ?そういえばこの男の子も会ったことがあるなぁ。どこでだったろう・・・・」
しばらく考え込み、やぁっと思い出しました。
2年前、ぽんぽこがまだ1歳過ぎのころ、リトミックの教室に2・3回連れていったことがありました。
その時、いつも笑顔で愛らしい男の子を連れたお母さんがいて、会えば、なにかしら育児のことを話していました。
そのときのお母さんと子供だぁ!!
早速、そのお母さんのところへ行き、「失礼ですが、2年前、リトミックに行かれていませんでした?あそこで何度かあなたにお会いしたことがあるんです」と。そうしたら、「行ってましたよ。えっ?あの教室に通っていたの?」で話しが盛り上がりました。
ぽんぽこが小さすぎたのと、お昼寝の時間が重なっていたのを理由に、私たちはすぐに辞めてしまったのですが、現在、そこの先生は3人目が産まれ忙しくしているとのこと・・・。

あまりの偶然の再会にうれしくなり、その男の子とぽんぽこと一緒に写真を撮らせてもらいました。
もう会うことはないだろうけれど、「See you again」と言って別れました。




See you again Warsaw!
公園に連れていけば、別々に遊ぶふたりだったので、たいした問題もなくぽんぽこは楽しそうでした。
でも痛い目に合わされ、いじわるをされるのに、ぽんぽこはフトしたときに「アレックスはどこ?」と聞いてきます。「あそこにいるよ」と言うと、「アレーックス」と言って駆け寄っていくのです。
一緒に遊びたい気持ちはあるのでしょうね。バルバラも「アレックスの態度を許してね」と何度も私に言いました。彼女も何かを感じたようです。

最後の夜はバルバラ宅に泊まりました。ふたりの子供もやっと寝てくれて、バルバラと2時間ばかり初めてゆっくりと話すことができました。
文化の違いや、宗教の話、アメリカのテロ事件や、イラク戦争について、ユダヤ人の話にまでもなりました。面白かったです。
日本の友人とは、こういった話しはできない・・・というか、しないでしょうね。

子供たちの面倒に疲れ果てたふたりの母親。



そして翌朝、いよいよミュンヘンに戻る日になってしまいました。
またもやアレックスのいじわるが始まったのですが、もうぽんぽこもそれには慣れっ子になったようで、へっちゃらな顔をしていました。
朝ご飯を食べさせてもらい、適当に支度し、バルバラに空港まで送ってもらいました。
空港はかなりの人で驚きました。ユダヤ人が多いのにビックリ。どうもスイスのチューリッヒに行く団体のようです。
テロ事件やイラク戦争のためか、セキュリティーチェックがゲートに着くまで3回もありました。

バルバラのお姉さんがフランスへ仕事に行くとかで、空港で少しだけ会うことができました。
が、私たちはもう行かなければならず、「ごめんなさい、時間がなくって」と、挨拶だけして別れました。バルバラとも今度はいつ会えるのか・・・。抱き合って別れを告げました。
子供たちのもめごとに悪戦苦闘した母ふたりでしたが、それはそれ。
楽しい旅行となりました。

ゲートでマイケルに会い、なんだか顔が大まじめ。
「何か買い物でもしてたの?」と聞くと、「いや、パソコンで仕事をしてた」とさ。
すでに月曜日の午後2時。仕事のことが気になって仕方がない様子でした。ポーランドに戻るときとは違う表情で、「おおいに仕事をして、オットを助けてあげてちょうだい」という気持ちで見ていました。

飛行機は2席づつだったので、マイケルは私たちの後ろでした。
飛行機が飛び立つ頃、ぽんぽこが、「ママぁ、たのしかったね」「おもしろかったよ」と言ってくれました。
行くときと同様、私の手をにぎっているぽんぽこ。飛行機が離陸するかしないうちに、気がつくと私の手をぎゅっと握ったまま眠っていました。
アレックスに泣かされっぱなしだったけど、大好きなんだろうなぁ。本当はもっと一緒に遊びたかったんだと思います。きっとこの次に会ったときには、仲良く遊ぶことができるでしょう。それまでぽんぽこも成長しようね。

今回の旅行では、本当にぽんぽこは良い子でした。こんなんだったら、どこへでも行かれるかも・・・??と思ったりして(笑)。

がっ、しっかーーーし、家に戻った途端、いつものわがまま娘に戻っちゃいました。ずっとワルシャワでは、グズりたくてもグズれなかったんでしょうね。我慢していたのかな。
しばらく私はぽんぽこの奴隷と化す羽目になってしまったのです。

今度はどこに行こうかな〜〜〜。




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